.cn のフィッシングサイト:Tencent 経由なら 1 日で停止

2026 年 4 月 25 日、稼働中のフィッシングページを同じ日に 2 つの経路へ通報し、何が起きるかを観察しました。サイトは .cn ドメインにランダム文字列のサブドメインを置く構造で、使い捨て型フィッシングキットの典型的な設置パターンでした。

通報先提出日最初の反応停止確認
Tencent の abuse 窓口2026-04-251 営業日以内に受付確認約 24 時間後に停止
Google Safe Browsing2026-04-25(観測されず)3 日経過後も停止せず

これは 1 件の記録であって統計ではありません。ただし背景にある理由は構造的なものです。

何が起きているのか

Google Safe Browsing は本質的にブラウザの警告システムであって、テイクダウンサービスではありません。URL が提出されると、Google は Chrome / Safari / Firefox のブロックリストに入れるかどうかを評価します。サイトは元のサーバー上で動き続け、配信されるのは「訪問時の警告」だけです。.cn のホストで、西側の CDN を経由しないインフラに対して、Google はサーバー側に何の手出しもできません。できるのは訪問者への警告だけで、今回はその警告も 3 日間確認できませんでした。

Tencent の abuse 窓口は構造が違います。Tencent は DNSPod(ドメイン登録事業者)、Tencent Cloud(ホスティング)、QQ ブラウザのブロックリスト、WeChat セキュリティ、PC マネージャのフィッシング分類器 をすべて自社で運営しています。この窓口が動くと、DNS 解決から消える、ホスティングがページを落とす、中国系のブラウザとチャットアプリが警告を出す、という動きが 1 つの流れで連動して起きます。Tencent は自社のインフラ上のフィッシングについて、すべての層を自社で運営しているため、今回の 1 件では最も速い経路でした。

一般的な説明では、ブラウザのブロックリストを最優先、ドメイン登録事業者を補助に置くことが多く、西側のホスティングのフィッシングについてはおおむね正しい考え方です。ドメイン、ホスト、現地のブラウザを 1 社が運営している場合は事情が違います。ただし 1 件だけの結果から、それ以上の一般化はしません。

2026 年 9 月の追記

この記事を書いたあと、2 点が変わりました。4 月の通報を振り分けた通報サービスは無料ではなくなり、現在は月額 500 ドルの単一プランのみです。そのため、その経路は契約者にしか当てはまりません。もう 1 点、Google についての結論は別の形で裏づけられました。2026 年 9 月に扱った偽ネットショップの案件でも、ドメインを実際に消したのはブラウザのブロックリストではなくドメイン登録事業者でした。

この事例から言えること

どの事業者が動けるかは、サイトの各層を誰が運営しているかで決まります。そして事業者ごとに、動く速さも、確認したいものも、そもそも返事をくれるかどうかも大きく違います。ある種類のインフラでうまくいっても、次のサイトでうまくいくとは限りません。だからこそ OpenBait は、こうした通報をチェックリストに任せず、ブランドに代わって扱っています。


OpenBait の Free プランは 1 ブランドが対象で、公開の通報ページも含まれます。通報のあとに何が起きるかは通報からテイクダウンまでにまとめました。ブランド保護 SaaS の比較には、OpenBait が及ばない領域も明記しています。


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最終更新: 2026年10月12日

自社をかたる偽サイトを見つけたら

お客様が通報できるリンクを 1 本用意できます。通報は数秒で判定し、フィッシングサイトはブラウザのブロックリストに通報します。Free プランは 1 ブランドまで。有料プランでは、ホスティング事業者とドメイン登録事業者にも通報します。

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